お刺身盛りに欠かせない添え物は「ツマ」と呼ばれます。
もともとはお刺身に添える海藻類がツマと呼ばれていたそうですが、
今ではお刺身のつけあわせの添え物全般をツマと呼ぶようになっていますね。
実は、ツマたちって、ただ盛り付けを華やかに見せるだけではないのです。
生魚の匂いを消す役割があったり、抗菌作用のあるわさびはお刺身の傷みを防ぐ役割もあり、
お腹の消化を助ける役割もあるのです。
白髪大根
お刺身盛りといえば、細~く切った大根。見ためそのまま白髪大根とも言われます。
横に添えたり、下に敷いたり、お刺身に欠かせない存在です。
冷蔵・冷凍技術の向上した現在では食中毒の心配はそれほどなくなりましたが、
昔は殺菌効果のためにつまを添えたと言われ、
大根は殺菌作用の強い野菜なのです。
大根を薄くかつらむきしたものを細くカットして作るのですが…、これは職人さんの技ですね。
おうちで手軽に試せる白髪大根の作り方は、ピーラーを使うのがおすすめです!
大根をピーラーで薄く均等にスライスして、スライスした大根を千切りにしてみてください。
シャキシャキの白髪大根を作れますよ。
大葉
お刺身のツマの大葉の盛り付け方のおすすめは、白髪大根とお刺身の間に大葉を挟むのがおすすめです。
白髪大根→大葉→お刺身の順に盛り付けると高さが出て見栄えが良くなります!
食べる時に、大葉をお刺身に巻いて一緒に食べるとまた一段とお刺身の風味も豊かになりますよね。
レモン・すだち
爽やかな柑橘類であるレモンやすだちをお刺身のツマとして盛り付ける時は、
レモンは簡単にスライスして、すだちはスマイルカットなどがおすすめです。
ちょっと醤油に絞ると風味がでていいですね。
にんじん・きゅうり
にんじんやきゅうりをお刺身のツマにするコツは、細く切って大根など他のツマに混ぜると色が映えておすすめです。
飾り切りも良いですね!
にんじんやきゅうりはわさび台として使う場合もあります。
紅たで
紅たでは、紅色の葉で料理を彩ることに加え、殺菌・抗菌作用としても効果があるそうですよ。
ちなみに、たでは漢字で書くと「蓼」と書きます。
関西中心に人気のツマです。
菊
お刺身のツマとして使う時は「つま菊」と呼ばれます。
見た目はたんぽぽのように小さく、可愛らしく、食用の菊の花です。
こちらももちろん、お刺身と一緒に食べるのがおすすめです。
菊の花びらを少しちぎって醤油に入れて、お刺身と一緒に味わいましょう。
わかめなどの海藻類
わかめの他に、赤や緑、白い海藻が添えられている時ありますよね。
これは「とさか」という海藻の一種です。
にわとりの頭のトサカに似ていることから、この名前がついたみたいです。
花穂(はなほ)・穂紫蘇(ほじそ)
花穂とは、咲きかけの花をつけた「しそ」の穂です。
花穂紫蘇(はなほじそ)ともいいます。
穂紫蘇とは、しその穂の若いもののこと。
お刺身のツマとして食べる時は、実を醤油に落とします。
つま菊と同じような感じですね。
わさび・生姜
生わさびが手に入ったら、目の細かいおろし器を使って、「の」の字をかくようにゆっくりとおろします。
おろしたわさびが空気に触れるとどんどん辛みが抜けるそうなので、すぐにお皿に盛って食べてくださいね。
お刺身のツマって食べる?食べない?
お刺身と一緒に盛り付けられているツマは、食べるためにお皿に盛られています。
ツマも美味しく食べるのがおすすめです。
ただし、「お刺身パックなど長時間店頭に並んでるツマは鮮度が気になる…」という方もいらっしゃると思います。
無理に食べる必要はありません。
でも、お店などでお刺身を美味しく味わった後、刺身の味を口から消し、
次の料理を美味しく食べるためにもツマは効果的です。
お刺身から出る水分を吸収し、刺身がベトベトになることも防ぎます。
目立たないツマですが、実はいろいろな働きをしているのです。
お刺身を食べる際にはツマの存在意義を考えながら一度味わってみてください。