日本にはいろいろな料理がありますが、そのうちの1つに割烹料理がありますよね。
ただ割烹料理という名前は聞いたことがあっても、
具体的にどんな料理を指すのか知らない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は割烹料理とはどんな料理なのかを解説します。
割烹料理の概要について
まず割烹料理の概要ですが、割烹料理の「割」には包丁で食材を割くという意味があります。
そして「烹」には、加熱して煮るという意味があります。
料理を行う際は、包丁を使って食材を切ったり加熱して煮たり焼いたりしますよね。
ですから割烹料理は、広い意味で食材を調理することを指しているといえます。
ただ今は割烹料理というと、日本ならではの料理を指していることが多いです。
特に格式のある高級な日本料亭などで出される料理が、割烹料理のイメージに近いといえるでしょう。
包丁で食材を切って形を整えたり、じっくりと煮込んで美味しくしたりなど、
割烹料理を作るにはかなりの手間がかかりますよね。
和食専門の料理人が、時間と労力をかけて割烹料理を作ります。
ですから見た目がとても華やかですし、味も舌鼓を打つほど美味しいです。
日本料亭で出される割烹料理は、どこを見ても豪華ですよね。
実に日本人らしいおもてなしの心がこもった料理が、割烹料理ならではの特徴です。
割烹料理でよく出されるもの
割烹料理といってもかなり幅広いので一概にはいえませんが、よく出されるものについて紹介します。
たとえば刺身や焼き魚や煮魚といった魚料理は、割烹料理のおかずの定番です。
日本料理のおかずといえば魚ですから、割烹料理には欠かせないといえるでしょう。
また、前菜や天ぷらなどで野菜が多く使われるのも、割烹料理の特徴です。
野菜をきれいに細工して盛りつけたり、フキノトウなど旬の野菜を天ぷらにして出す場合もあります。
野菜をさまざまな形で調理するのが、割烹料理の良さといっても過言ではありません。
さらにおかず以外に、お吸い物やデザートにもこだわっているのが割烹料理です。
あっさりとしながらも味わい深いお吸い物や国産のイチゴなど果物を使ったデザートも、割烹料理の魅力の1つです。
割烹料理と懐石料理の違いとは
懐石料理とは、一汁三菜を基本としたお茶をふるまう前に提供される食事のことです。
茶事で出される料理を指すため、お茶を飲むことが前提で懐石料理は作られています。
ですので本来は全体的にあっさりしていますし、どちらかといえばシンプルな構成です。
割烹料理と懐石料理の違いですが、懐石料理は割烹料理の一部です。
割烹料理の中に懐石料理が含まれていると考えればわかりやすいかもしれません。
ですので割烹料理と懐石料理を、別個に考える必要はないといえるでしょう。
今ではその線引きがあいまいになっていて、どちらも日本料理全般を指す言葉になっていますよね。
また本来は一汁三菜で簡素な懐石料理ですが、今は10品ほど出す懐石料理も珍しくありません。
懐石料理といっても、厳密に一汁三菜ではないということです。
宴会や接待の席などで懐石料理がふるまわれることも多いですし、
昔とはだいぶ定義が変わってきているのかもしれません。
懐石料理は日本の食文化を反映しているすばらしい料理ですので、
たまには本格的な懐石料理を食してみるのもいいのではないでしょうか。
まとめ
季節の旬に合わせた食材や新鮮な魚類を使って作られるのが、
日本で古くから根付いていて伝統的な割烹料理です。
割烹料理はなかなか食べる機会がありませんので、どこか縁遠く感じられてしまうかもしれません。
ですが実に日本らしい料理ですし、
日本の食文化を深く知るためにも割烹料理を積極的に食べてみてはいかがでしょうか。